制作ブログ 打出の小槌Ⅰ

正月の教室のメインモチーフは打出の小槌でした。
千両と合わせた組みモチーフの写真を左に載せました。

下側の写真に沿って構図を取ると真ん中に正三角形の構図となり、安定していますが動きのない絵となります。

これに対して上側の写真に沿って構図を取ると右側に向かっての不等辺三角形となり動きが出ますので、この写真を基に描き起こしていきます。

今回は背景から進めていくことにしました。まず赤い千両の実を着色してマスキングします。
背景の色は運気が上がるといわれる黄色をメインにオレンジを加えて単調にならないようにします。
その上で各素材の位置及び色味が分かるよう大まかに着色していきます。

次に千両の葉を描写していきます。全面に背景を着色していますので、筆のおもむくまま自由に描写することが出来ます。

ひととおり葉の描写を終えた段階で、花瓶廻りが透けてバラバラに見えるので、各千両の要素を一体化させるため丸囲みの個所にブルーでシャドウを入れます。
上の絵と比べると千両同士がまとまって見えると思います。

メインの小槌等の表現を高めていって完成したのがこの絵です。
タイトルは打出の小槌によって福が招かれるようにとの思いを込めて「招福」としました。