3枚購入した水彩キャンバスを使用しての制作第3弾です。
引き続き「野村重存による絵を描くための風景の写真集」より奥入瀬渓流の写真を素材にします。
今回のテーマは「黒」です。キャンバス地であればしっかりした黒でも他の色を汚さず耐えられるのではないかとの予想の下、「緑と黒の世界」の表現にチャレンジします。
前回の触れましたが、鉛筆での下書きが出来ないので着彩で構図を取ります。
M10のやや縦長の画面に合わせて感性に任せてアレンジしてます。
全体を見ながら描写を高めていきます。
左側:林の緑を描き足して葉のかたまり等を表現します。
右側:全体に青み及び陰の黒さを加えていきます。渓流は水の流れの連続性及び水量に違和感がないかを注意しながら表現していきます。また、水面の光はキャンバス地を残して反射光の強さが損なわれないように留意します。
立木を思い切った濃い黒で描き入れます。
立木の黒を入れると絵の印象がガラッと変わります。
この黒によって光が見えてきて、後ろの木々が明るく感じられます。
後は全体の調子を整えて完成です。
水彩キャンバスは3枚同時に購入しましたが、このキャンバスであれば長い間使わずにいたオイルパステルが活用できるのではと思い立ち、試すことにしました。
オイルパステルの発色を期待して紅葉の絵にすることにします。
前回と同様「野村重存による絵を描くための風景の写真集」から不動の滝の写真を素材とします。
紅葉を主役としますので滝の下部を減らす形でトリミングします。
まず、水彩で土台を作ります。最初に構図を形作ります。(左の絵)
地形の位置関係に気を付けて、特に滝の天頂の位置及び背後の森との関係性に留意します。
後から重ねるオイルパステルの発色の強さに期待して渋めに着彩します。(右の絵)
滝の部分に白のオイルパステルを置いた状態です。キャンバスの布目に沿ってかすれた表現が出来ます。
紅葉の色を着彩した状態です。思ったほど鮮やかな発色は得られませんでした。
完成した絵の状況です。
滝の水の表現はうまくいったと思います。パステルを乗せる際の力の強弱で水の表情が簡単に出せます。
一方紅葉の方はパステルの顔料の発色が期待したほどではなかったので、ややぼけた絵となってしまいました。
72歳のじいちゃんの趣味の水彩画を紹介しています。部屋の壁にかけて穏やかに眺められる絵を目指しています。