制作ブログ ロシアの妖精

ロシアの美少女、クリスティーナ・ピメノヴァの8歳の頃の写真です。
今回はこの美少女を描きたいと思います。
ただ、このまま描いたのでは単なるコピーになってしまうので髪に花を飾ったものにアレンジしようと思います。

以前にフラワーハットという作品を描きましたが、こんなイメージです。
今回はダリアをメインにマーガレットとガーベラを配置します。

下書きの様子です。
8歳の幼さを残しつつ凛とした雰囲気を出すのに苦労しました。
ダリアは花びらの数も多く下書きなしには描けそうもないのでしっかりと描き込みます。

背景も含めて全体に色を置いてバランスを見ます。
この段階では背景にイエローオーカーとコバルトブルーを配してみました。

肌色を着色したところです。
白人の肌色となるようジョーンブリヤンNo1を用いました。

ダリアは描くのが初めてなのでどの程度の感じで描けるのか先に描いてみます。
この出来具合に合わせて顔の描き込みの強弱を決めていきます。
ダリアは中央の丸まった花びらから次第に外側にかけて開いていく様子を丁寧に描きました。

この後顔の表情を描き入れていきますが、顔の輪郭を掴むため髪の毛の下地を描き入れたところです。
髪の毛は全体としては緑がかったグレイのようですが、部分的に金髪や赤みがかったところもあるのでその色を置いていきます。

花と対照となる眼を描き込みます。この絵は目力の強さが最も印象的となるので丁寧に描き入れます。

まず虹彩部に薄いイエローを注し、次に眼の模様も含めて薄いブルーで描き込み。

虹彩部の周りを濃いブルーで縁取り、瞳孔を黒で描き入れます。ハイライト部の光は潰さないよう注意。

眼の周りをやや暗い赤味のある色で形をとり、眼球の丸みを表現するのに眼の両脇上部に淡く青みを足す。

まつ毛、眉毛及び眼の周りの顔の陰影をつけ大体の雰囲気が出来ました。

眼を入れた状態の絵です。
花と眼との強さのバランスはとれていると思います。
お互いの存在感は十分出ていると思います。

鼻や口及び顔の陰影を入れたところです。
白人女性の肌の質感を壊さないよう、青みや赤みを足しながら陰影を整えます。

髪の毛を描いてひとまず完成としたのですが、何となく物足りなさを感じてもうワンステップ可能性を追求してみます。
ここから更に手を入れるのは勇気を要しますので、事前にシュミレーション(A4の用紙にコピーして彩色)してみます。
検討したのは青みのある背景としたものと、セピア調で全体をまとめてみたものの2枚です。
青みの背景のものはまとまり感はありますが、前段階のものと大差がありません。
セピア調でグレージングしたものは花と目力がより強調されて主役が絞られてきます。

結果、セピア調でまとめたものとしました。
実際の写真の少女より少し大人っぽい雰囲気となってしまいました。
見比べると実物は目鼻口のそれぞれのパーツがもう少し中央によっているのと眼が一回り大きいと思われます。今後の反省点です。

2025/4 「ロシアの妖精」 F6