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制作ブログ 安曇野

今月の課題は水がからむ景色でしたので、練習ということで「野村重存による絵を描くための風景の写真集」より安曇野の三連水車小屋を素材に描いてみることにしました。

左の写真から赤枠の部分をトリミングして作画します。

今回は水面をメインとしたいので、失敗したらまた描き直すつもりでまず水面から描いていきます。
水面下の揺らぐ藻が魅力なので、出来るだけ表現してみます。

周りの風景を配していきます。水面が主役なので水車小屋は極力省略した表現としてます。
ここでの描画は位置関係の目印程度の表現です。

青い水面の周りを描き込むことで大分水面の光が感じられるようになってきました。

水面の暗い部分や映り込みを描き込んで光をさらに強調していきます。一方水車小屋は少しトーンを落として脇役に下がってもらいます。
また、左右の上部に樹の葉を置いて画面を引き締めます。
とりあえず水面の風景の練習としての作画はこれで完成とします。

制作ブログ バラ3題

バラⅠ

水彩画教室でのバラのモチーフです。
大理石の花器に小ぶりのバラの集合。
とりあえず素直に描いてみます。

まずは大体の配置、色を置いていきます。
花のかたまりは少し左下がりの方向性を持たせます。 花器の高さはテーブルと花の位置が離れすぎないよう少し低くデフォルメします。また、テーブルは白色のままとしますので花の色を引立たせるため青みがかった色とします。

大体の表現を終えたところです。
花器の下敷きとなっているレースの布も表現してみました。
これでもいいのですが少し面白くないので、壊していきます。

中央の2輪のバラから下の部分に光が残るようにして、周りをあいまいにしていきます。また、花器の左右を暗くして中央をより際立つようメリハリをつけました。

バラⅡ

引き続きバラの練習です。
今回は「小野月世の水彩画花レッスン」の課題を基に描いてみます。

前のバラⅠでレースの布を描いてみましたが、再度レースの布にチャレンジして見たかったので下側にレースの布を加えることにします。
しっかりと下書きしてマスキングをかけた状態です。鉛筆の色が透けて見えています。

バラⅠではレースの網目の暗い個所を描く(ネガティブペインティング)ことによってレースの糸を表現しましたが、

バラⅡではレースの糸をマスキング液で白く抜くことで表現します。少し石鹸水で薄めたマスキング液を水筆で描いていきます。
マスキングをはがして鉛筆の跡を消した状態です。

大体の描画を終えたところです。
バラの周りにピンクの映り込みや背景の空気感として青などを配してバラを引立てるようにしていきます。

バラが主役として引立つよう描画を強くしてまとめます。
あわせてレースの表現もバラの左下を強めにしてバランスを取っています。

ローズハット

バラの表現の続きです。
今回は顔の周りにバラを配したファンダジー風に描こうと思います。

下地として暖色系の色を背景におきます。

葉の緑色を配していきます。
白い小花を散らすのにマスキングを使用していますが、紙を濡らした状態でマスキング液を垂らすとぼんやりと広がってちょうどいい具合になります。
顔はバラの色が引立つよう、敢えて青色を選択しました。

大体の表現を終えたところです。
人物の襟足部が微妙に気になるのでこれを葉の延長で隠してなじませます。

完成です。
ほぼ作者の表現したかったイメージ通りになっています。